日日是好日（映画）のフル動画が無料視聴できる公式配信情報！

日日是好日は、真面目で理屈っぽくておっちょこちょいな女子大生が、母親の勧めで茶道教室へ通うことになり、
茶道を学ぶことでその奥深さに触れ、成長していく姿を描いた作品です。
「雨の日は雨を聞く。雪の日は雪を見て、夏には夏の暑さを、冬には身の切れるような寒さを。
五感を使って、全身で、その瞬間を味わう。」
これは樹木希林さんが演じる、主人公が通うお茶の先生のセリフです。
この映画は、激しい描写や笑えるようなシーンはありませんが、このセリフからもわかるように
茶道を通して、日本の四季の美しさや、それを感じることのできる人生の素晴らしさを再確認できる映画です。
大きな見せ場や、盛り上がりはあまりないので、そのような映画が見たいという人にはあまりおすすめできない映画ですが、
茶道教室の庭もまた美しく、四季折々の花の美しさや、秋の紅葉、冬に降り積もる雪の白さは、見ているだけで癒やされますので、
代り映えのない日常にストレスを感じていたり、人生の意味を探している人にはぜひ一度見ていただきたい作品です。
また、主人公、典子の大学生から24年間もの年齢を演じ分ける、主演女優の黒木華さんの演技力も見どころです。
忙しない日常で、改めて生きることの素晴らしさ、日本の自然の風景の美しさを感じることのできる映画です。

着物がとても良く似合っていて、黒木華さんの魅力が満載な作品。黒木華さんの背筋がピーンと伸びた正座姿には、惚れ惚れしてしまう。ふくさの畳み方も丁寧で、体に染みついた自然な所作が美しい。茶室の障子越しに漏れる光は、今の住宅事情では中々、味わえない優しい雰囲気を醸し出している。頭を休め、日常を忘れられる空間。そこは、主人公の典子（黒木華さん）にとって、辛いことがあった時、心を落ち着かせる唯一の場所だ。長い年月、茶道を続けることで、典子に生まれる心の豊かさを黒木華さんが繊細な演技で表現している。今日という日は、二度と来ない。だからけして、慌てず焦らず諦めず。この瞬間をまた、その出会いを大切に過ごす典子の姿に、心を打たれる。更に美しい映像と音が、観ている者の五感を刺激する。典子は茶道を通して、「すぐにわからないもの」というのは、長い時間を掛けて少しずつ気付き、分かるようになることを知る。典子のように、日々が素晴らしいと思える、研ぎ澄まされた感性を持ち続けたい。映画タイトルの「日日是好日」は、日々が良い日であるということだけだと思っていたけれど、更に、今、この大切な時を楽しむべきということだと思った。

凛とした茶室や静寂な庭の心地良い空間に心落ち着きました。茶道を通して武田先生と典子との静かで柔らかい時間の流れはとても美しく見事な描写に感動しました。
「本当にやりたい事」を見つけられずにいた典子が、武田先生先生との出会いによって、茶道の喜びを見いだし次第に人生に自信が生まれてくるまでの成長ともいえる典子の表情の変わり様、黒木華さんの演技の繊細さが際立ち、樹木希林さんとの共演見応えありました。従妹と一緒に行った初めてお稽古はぎこちなさと、初々しさと照れ顔がとてもチャーミングで典子の表情すごく可愛かった。不器用でありながら、武田先生の所作一つ一つの美しさを知り、日本文化の素晴らしさに触れ、茶道に心を持って真摯に向かう典子の純粋な生き方に胸打たれました。苦しむ典子に「ただ、美味しいお茶とお菓子を頂くだけでいいじゃないの」と言った武田先生の優しい言葉に胸が熱くなりました。とても印象に残っています。武田先生の包み込むような温かさ、物腰の柔らかさが、樹木希林さんの流れるような演技に素晴らしい空間がひしひしと伝わってきました。　
大寒、小暑、白露、立冬など「24節気」と共に四季折々の掛け軸や花に季節を感じ喜び愛でる日本人のそして日本文化の素晴らしに改めて気付かされました。多くを語らない武田先生の言葉には説得力があり、樹木希林さんの台詞は心に響きわたり彼女の存在に圧倒されました。趣のある映画とても心に沁みました。

20歳の春、大学に通うのりこは両親の薦めでいとこのミチコと近所に住む竹田さんのところへお茶のお稽古に通うことになりました。竹田さんは二人にふくささばきやお点前を丁寧に指導します。「お茶はまず形です。はじめに形を作っておいてその入れ物に後から心が入る…。」「頭で考えちゃダメ。習うより慣れろっていうでしょ…。」と竹田先生の指導を受ける二人なのでした。二人が受ける指導を見ているとまるで自分がこの竹田先生から直接に指導されているような感覚になります。それがとても心地よくて不思議な感覚なのです。冬には冬のお茶を習います。炉のお点前を改めてお稽古しますのでせっかく夏のお点前を覚えて慣れたところだったのにまた一から覚えなくてはなりません。またお正月は初釜です。この日ばかりは二人とも着物で参加します。この映画はお茶をたてることに焦点を当てながら、日々の移り変わる季節を感じたり、静かなゆったりとした時間を味わえる貴重な映画です。忙しく過ぎる毎日ですがこの映画を観ることで得られる心の安らぎ、本当に癒されました。梅雨は雨の音を聴いて、夏は暑さを感じて、という季節を身体で感じる心の余裕はなかなか無いですが、日本の四季って素敵だなと思わせてくれました。樹木希林さんは本当に素敵な女優さんです。細やかな気遣いが感じられる素晴らしい映画です。これからお茶を習いに行こうと考えている方や習い始めたばかりでお家で復習をしたい方にも観ていただきたいです。所作が覚えられるし復習できます。

樹木希林さんが出演した中で、最後に発表された作品です。エッセイストの森下典子さんの作品が原作です。
大学生の時に母親から突然茶道を勧められて、従姉妹と二人で通いはじめました。先生はいわくついで有名な人で、その先生の元で茶道を教わります。
10年間茶道を続け、結婚もせず、仕事もうまくいかない、人生自体が地味な無職の主人公と、さっさと茶道をやめて思い通りの就職・結婚をして、子供を持つ華やかな従姉妹、対局の人生を歩んだともいえる2人です。
うまくいかない人生の主人公は横顔で映りこむことが多く、一方従姉妹は充実した人生をアップで正面からとらえるように撮影されています。
10年に及ぶ茶道教室では、いろいろな世代の人とで会い、悲しい別れも経験し、人生の大切なことを事を学んだと感じた主人公。先生の座右の銘でもある「一期一会」の言葉を自分なりの理解しようとかみしめていきます。
主人公が先に進もうと前を向くところで映画は終わるのですが、最後だけ彼女を正面からとらえた顔が印象的です。
派手な作品ではありません、ストーリー性も今ひとつわからないところもあるのですが、樹木希林さんの独特の柔らかい雰囲気や暖かさが全体の味わいを深めていて、こちらもほんのりとあったかな気持ちでみることのできる映画に仕上がっています。