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思わずのめり込んでしまうエキサイティングミステリー
この作品の見どころは、こども嫌いのガリレオこと福山雅治さん演じる湯川学が玻璃々浦で起こった事件を通じて、知らないうちに殺人に加担してしまった少年に対しての心模様の変化です。
一貫して物理学以外のことに関しては興味がなく冷徹な雰囲気をもつ湯川が、自分が殺人に加担してしまったのではないかと、感じた少年に向かって最後に放った一言が印象的でした。
舞台は玻璃々浦という海が非常にきれいな観光地です。なので、ストーリーだけでなくその絶景にも注目していただきたいと思います。海の中を魚が泳いでいる描写があり、観ているだけでも爽やかな気持ちになれます。
どのようなトリックが使われているのか、誰が、なんのためにその行為に及んだのかを考えながらストーリーの展開を見守っていくととてもエキサイティングな気持ちになります。原作が東野圭吾だけあってミステリーの構成が緻密に作り込まれていて、時間が経つのを忘れるほどにのめり込んでしまう作品になっています。
物語の結末を知った時、登場人物のそれまでの行動の意図やその時の心情を考えたあとでその余韻に浸ってもらうとこの作品の奥深さが伝わってくと思います。
ぜひ、あなたもその余韻に浸って、この作品をしっかり味わってみてください。

ガリレオにしては物理トリックが少ないかな
ガリレオシリーズの特徴は物理的なトリックをフル活用して、リアルな現象と殺人を結びつける緻密なストーリーだと思います。
ただし映画「真夏の方程式」では、ドラマシリーズで出てくるような緻密な物理的なトリックは少しお預け。
主人公・湯川学のキャラクターや日常に焦点を当て、そこに殺人が出てきているような印象を受けました。
ドラマでは普段彼が「あまり興味がない」と言っている登場人物たちのバックグラウンドや過去がとても大切なファクターになっています。
良い意味でも悪い意味でも東野圭吾の作品らしさが薄い作品になっていると思います。
ただし私はこの展開は好きですね。
湯川学のキャラクターについて身近に感じることができますし、いい意味で「邦画を見ている」という気分になれるからです。
真夏の方程式の舞台は夏休み期間の海辺の街。
ずっと殺人事件のトリックを追っかけているわけではなく、仕事の合間にちょっとしたバカンスを楽しんでいる湯川学の姿はこれまでに見たことがないもので、親近感を覚えてこのキャラクターがより好きになりました。
ドラマでは殺人事件のトリックばかりを解いている印象がありますが、きっと彼にだってプライベートがあるはず（もちろんドラマでは描かれていませんが）
湯川学も普通の人なんだなと親しみを覚えました。
湯川学ファンならぜひ見た方が良いと思います。

大切なことは何なのかを考えさせられる作品です
ガリレオシリーズは原作も大好きで、ドラマも全部見ていました。一作目の映画もとても面白かったので、この真夏の方程式もとても楽しみにしていました。この作品は出てくる家族が、みんな別々の秘密を抱えて生活していると言う点がとても面白いです。どんな家族でも秘密の１つ２つ抱えていると思いますが、この家族の抱える秘密はみんながとても重く、死ぬまで秘密にしていくと言う強い決心があります。本来そんなことをしたいわけではなかったと思われる関係者たちが昔のことを振り返して欲しくないがために殺されてしまう場面もまた秘密が増えてしまったことでどんどん追い詰められていく映写がドキドキしながら見ていましたが、とても切なくて、悲しくなります。家族の大切さや一緒に入れるだけで、本当はとっても幸せなことなんだなと思わせる内容でした。また、子供が嫌いなはずの湯川先生が相手にしていても蕁麻疹が出ない子供が現れ、理科嫌いのその子に海の中を見せてあげるシーンは、1番のお気に入りのシーンでほのぼのと見てしまいます。かかっている音楽も素晴らしく、何度も見てしまいました、作中の謎がどんどん明らかになっていく場面はスッキリしていくとともに悲しさや寂しさなどやらせない感情も出てきます。とても感動する作品ですので是非オススメです。