人間失格 太宰治と３人の女たち（映画） の見逃しフル動画が無料視聴できる公式配信情報！

薬物中毒や自殺未遂を繰り返し、結婚後も不倫をし続ける破天荒なことで有名な文豪・太宰治の半生を描いたこの作品の1番の見どころは、やはり作中に登場する魅力的な3人の女性です。

太宰の正妻・美知子、愛人・静子、そして最期に一緒に心中した富栄。まったくタイプの異なる3人の女性はそれぞれが深く太宰を愛していますが、その愛し方は全く別物です。2人の子供を育てお腹には3人目の子供を妊娠しながら、作家という波のある仕事をする夫を支え生活を切り盛りし、そして誰よりも彼の才能を信じていた妻の美知子。

そして可愛い子供達。太宰は家族を大切にしていましたが、創作に行き詰まり悩んでいた折に出会った静子と恋に落ちてしまいます。静子は陰で夫を支える美知子とは対照的な女性です。

たちまち恋におちた2人はどんどんのめり込み、彼女の日記をもとに執筆した「斜陽」は大ヒットします。彼女にせがまれて何と子供までも作ってしまうのです。別れた後も静子は1人で子供を産み、太宰についての本まで出しています。

「愛されない妻よりも、ずっと愛される愛人でいたい」というセリフ通りの生き方をした女性でした。そして静子との関係が終わった頃に出会った未亡人の富栄。彼女との出会いが太宰を破綻させていきます。次第に富栄と2人で暮らすようになり、酒と薬に溺れていくのです。

一見真面目そうで旦那への未練も残した未亡人の富栄ですが、一度タガが外れると堰を切ったように太宰にのめり込んでいきます。愛人の2人はどちらも素敵な女性ですが、映画を見た私は静子の存在も富栄の存在も知りながら1人で家を切り盛りし子供達を育て続けた美知子をとても強い女性だと尊敬しました。太宰の美知子に宛てた遺書の最後の一文は「誰よりもお前を愛してゐました。」。その一言だけで彼女は随分と救われたのではないかと思います。

蜷川実花さんの色彩豊かな映像がとても美しく、切なく悲しい物語です。恋をする女性が見ればきっと、いずれかの女性に共感をすることが出来るのではないでしょうか。

映画「人間失格 太宰治と3人の女たち」は、蜷川実花監督の作品が大好きな方にはたまらない蜷川ワールド全開の作品です。
私は、「ヘルタースケルター 」を見て蜷川実花監督にハマったので、「ヘルタースケルター」を見て面白い！と思った方は絶対にはまる映画になっていると思うのでぜひ一度見ていただきたい作品です。

太宰治がこんなにも女あそびが激しい方だとはこの映画を見るまで知らなかったのでとても衝撃を受けたのですが、フィクションとノンフィクションが絶妙に絡み合ってとてもバランスの良い作品に仕上がっているなという印象を抱きました。

太宰治の役は小栗旬さん以外に務まらないのではないかと思うほど、太宰治役にマッチしていてしかも、とても色っぽくて一瞬で小栗旬さん演じる太宰治のトリコになってしまいます。

太宰治が水の中に落ちていくシーンは、「やめてー」と叫んでしまいそうになるくらい、切なくて、悲しくて号泣していまいました。
そのくらい、登場人物たちに感情移入してしまう作品です。

３人の女性の中では二階堂ふみさんとのシーンがとても好きで、色っぽいのですが何回でも見たいと思ってしまうような美しさがあり見ていて嫌な気持ちには全くならず楽しむことができました。